ニュースレターを成功させるために大切なのは「焦らないこと」です。少しでも早く成果が出ればうれしいですが、ニュースレターは効果を発揮するまでに時間を要するツールです。成果が出ないからといって焦らず、じっくり取り組みましょう。
ニュースレターは中長期的な戦略ツール。焦りは禁物
ニュースレターを発行している方にありがちなのが「焦り」です。ニュースレターの発行は時間とお金をかけて「仕事」として行っていることですから、そこには成果・費用対効果が求められ、成果が出ないことで焦るのは当然のことです。
ただし、焦るあまり、ニュースレターを発行する目的を見失ってしまってはいけません。ニュースレターはそもそも短期的に成果が出るツールではありません。短期的な成果を狙うなら広告をうつなどのほうが効果的です。ニュースレターは「継続して発行することで中長期的に顧客と信頼を築く」ことが目的であることを忘れてはいけないのです。
つまり、早期の問い合わせや目先の売上、利益にばかり意識がいくのはNGです。
ニュースレターは中長期的な計画を持つことが大切。すぐに成果が出なくて当たり前。
ニュースレターは短期的な効果を期待して作成・発行するものではありません。短期的な成果を求めるのであれば、短期間でCM・DMなどに多額の広告費を投入するほうが良いでしょう。
しかし、ニュースレターはそうではありませんし、短期的な成果を期待するのであれば不向きな戦略といえます。ニュースレターの特長は、コツコツと時間をかけてクライアントに情報を提供し信頼を得ることです。ようは、役割が違うのです。
短期的ではなく、長い時間をかけて何を目指すのか、数年後のクライアントとの信頼関係をどのように描くのかなど、中長期的な戦略のもと発行するのがニュースレターです。
ニュースレターはコンテンツマーケティングに位置づけられる
「クライアントに質の高いコンテンツを提供し続ける」という意味において、ニュースレターはコンテンツマーケティングに位置づけられるといえるでしょう。いうなれば、オウンドメディアに近いかもしれません。
ただ、オウンドメディアはネット上で展開するので、これまで全く関係のない人からのアクセスが期待でき、将来的に大きな影響力を持つメディアに成長することもあります。一方、ニュースレターは基本的に、既存客や知り合った人向けに発行(郵送)するツールです。
そのため、オウンドメディアのような大きな成長や拡散は期待できません。また、既存客やリアルで知り合い郵送先やメールアドレスを入手した人にしか送ることができません。そのため、特定多数を対象にコツコツとファンを増やし、クライアントを育成していくのが特徴です。
とはいえ、自社の商品・サービスの良さを伝えることより、クライアントの役に立つ質の高い情報を提供し続けるという点において、ニュースレターはやはりコンテンツマーケティングの一つといえます。
士業・コンサルタントの方は特に(名を売りたい方などは別にして)活動エリアや、自身の得意範囲などがあると思いますので、そういった方であれば、不特定多数からのアクセスや問い合わせよりも、ある程度地域や、問い合わせ内容が限定されている方がビジネスに結びやすいと思われます。
そう考えると、オウンドメディアの開設よりもニュースレターを定期的に発行すること、自身の周囲の人たちに役立つ情報を提供し続けるほうが、クライアントとの関係構築において効果を発揮すると思われます。
ニュースレターの効果が出るのはどれくらいかかるのか?
多くの方から「ニュースレターの効果が出るのはどれくらいかかるのか?」という質問を受けます。
答えは「わかりません」ですが、少なくとも半年間、または一年間ほどは効果が出るまでかかると考えてください。
発行から半年ほどたったところでニュースレター購読者向けのセミナーを開催した方、発行から一年ほどたって大手クライアントから「バックナンバーも含めて送ってほしい」と連絡を受けた方、クライアントから「毎月ファイリングして社内で回し読んでいる」などの声をもらった方というふうに、コツコツと続けてきたことで徐々に効果が出始めている方はたくさんいます。
まとめ:ニュースレターでは成果を焦らない。継続発行する目的を忘れずに
ニュースレターのポイントは目的を誤らないことです。一回、二回程度の発行で一つも反応がなくても当たり前と考えましょう。そして、成果を求めるのではなく、半年や一年と発行し続け、クライアントからの信頼を高めていくことがポイントです。
そう考えると、当面の目的は「継続して発行すること」といえるかもしれません。すぐに成果が出ないからと言って発行を止めてしまうのは非常にもったいないことです。焦りは禁物。そして質も高い、役立つ情報が掲載されているニュースレターであれば、必ずクライアントの信頼は高まっていますので、自信をもって継続しましょう。