ニュースレターをこれから作り始めるとして、あなたは最初に何を書きますか?まずは自己紹介から、というのがお決まりだと思いますが、それ以外には何を書けば良いでしょう?思い浮かぶのは、ご当地ネタやビジネスハック的なことでしょうか。表裏両面とも自己紹介で終わってしまうことはないと思いますが、最初に書くネタって何気に考えますよね?
ニュースレターで大切なのは自己開示。まずは自分を知ってもらうこと。
多くの人が思い浮かぶように、まずは自分のことについて書きましょう。
なぜなら、
ニュースレターを発行する目的は、「自分のことを知ってもらい、親密さ、信頼感をアップさせること」
だからです。
そのためにはとにかく、自分がどういう人間かをお客様に知ってもらう必要があります。あなたがどこのだれだか分からないままだと、せっかくのニュースレターも、全く読まれずゴミ箱にダイレクトに放り込まれることになってしまいます。
ニュースレター作成のコツをつかもう。押さえておくべきは2点のみ!
ニュースレター作成のコツは難しくありません。具体的には下記のいくつかを抑えておけばOKです。
- ・書く内容を難しく考えない(自分のことや仕事の姿勢など普段のことを普段と同じように話す)
- ・自己開示の際の注意点を抑える(個人情報の掲載、SNSへのアップなど)
ニュースレター作成のコツ1:書く内容を難しく考えない
書く内容を、特に難しく考える必要はありません。たとえば、自分の生まれや育ちのことでも良いですし、趣味や家族のことでもOKです。そして、なぜこの仕事を始めたのか、というきっかけ、エピソードや仕事に対する考え方、お客さんへの思いなどを書くと興味を高めることができます。経営理念等があるのであれば、その意味などを書くのも良いでしょう。
ニュースレター作成のコツ2:自己開示の際の注意点を抑える
一方で自己開示には注意する点もあります。1つは個人情報がオープン過ぎないことです。紙媒体のニュースレターであればインターネットほど拡散される可能性は低いものの、個人情報をオープンにするという点では一緒でリスクが伴います。基本的に紙で郵送するほかにも、ニュースレターをWEBにアップすることもありますし、PDFでメール添付してクライアントに送るなどもあるでしょう。いずれにしても個人情報の掲載には注意が必要です。
ニュースレターで自己開示する際の注意点1:個人を特定されてしまうような情報は掲載しない!
ニュースレターを作成する際、自宅の住所や子供が通っている学校の名前などを掲載するのは避けましょう。交友関係も気を付ける必要があります。
友人の名前や勤め先などを掲載する場合は許可が必要ですし、よく行く場所や行きつけのお店なども、個人店であった場合は、勝手にニュースレターに掲載するのはNGです。電話番号を載せる許可を取るなどはしておいたほうが良いでしょう。また、掲載前には念のため、電話番号や住所に間違いがないか確認しておきたいところです。
当然ながら、写真の掲載にも細心の注意を払いましょう。
ニュースレターで自己開示する際の注意点2:ニュースレターへの掲載はもちろん、SNSへのアップも慎重に
もちろん、画像を載せる場合などは撮影やSNSへのアップはOKかも確認しておきましょう。(お店から「宣伝になるからOK」など許可が出ていれば掲載しても良いと思います)
あなたのお客様は常識のある人かもしれませんが、その周囲の人も全員が常識人であるとは限りません。また、ニュースレターを購読後、シュレッダーにかけているとは限りません。ふとしたところから情報が漏れることは珍しくないのです。
ニュースレターに政治や宗教に関する話題を掲載するのは好ましくない
政治・宗教に関する話題も避けたほうが良いでしょう。
「選挙に行きました」のような話は問題ありませんが、「誰の政策が良くて、どの政党は○○だからダメ」といった表現はNGです。「●●(候補者や政党)を支持します!」といった内容も好まれません。「あの人は●●とのウワサが・・・」など事実と異なっているかもしれない話などを書いてしまうのも、もってのほかです。
同じように、有名無名に関わらず個人に関する論評・批評、事件事故に関する批評なども、ニュースレターで展開するにはふさわしくありません。
ニュースレターに趣味の話を掲載する際の注意点は?
ほか、趣味の話はOKです。しかし注意しないといけない点もあります。趣味にどれくらいのめりこんでいるか、始めたきっかけや歴などの話であれば良いでしょう。しかし、冗談でも「仕事は二の次」「何においても趣味を優先」といった書き方したり、表現がカ条になったりしないように注意しましょう。
また、たとえばスポーツでひいきのチームが負けた場合、相手のチームや選手を叩くような表現もNGです。「負けてしまえ」「怪我でもしないかな」「●●(選手や監督)が無能で助かった」「●●のせいで活躍の場を奪われた」「●●が失敗してくれればうちのチームが楽になる」といった内容は、自分は面白おかしく書いているつもりでも、他の人は読んでいて不快になることもありますので気をつけましょう。「腹いせに●●してやった」などモラルに反するようなことも論外です。
ニュースレターで自分の家族のことを書くのはアリかナシか?
家族のことを書くのは「アリ」です。ただ、その際も少し注意が必要です。
家族旅行や食事でどこへ行った。ささいなことで夫婦喧嘩をした。配偶者に感謝を伝えた。子供の誕生日を祝った。といったことなどは、家族思い、子煩悩などのイメージは伝わるかもしれませんが、読んでいて楽しいか、というと、そこまで興味を引かないのが正直なところです。もちろん、あなたのキャラクターによって興味が高まることもあります。ほのぼのとした印象を与えることもあるでしょう。しかしそれが毎回のように掲載されていると、徐々に読まれなくなっていってしまうでしょう。
では、それを避けるためにはどうすればよいか。ニュースレターの購読者がビジネスでの繋がりが多い場合、家族間での出来事をビジネスでのヒントなどに置き換えてみると良いと思います。
・子供の成長と部下の成長を重ねてみる
・妻とのコミュニケーションを社内コミュニケーションに置き換えてみる
・家族での共同作業からチームビルディングのヒントを得た
などです。
旅行の日程を子供に全部任せてみた(権限移譲や主体性)
家族会議で夢や目標、不満を共有した(社内コミュニケーションの活性化)
といったように、仕事で生かせそうなヒントを家族から得られている、家族との関わりから社内での振る舞いを学んだ、などであれば、購読者の多くは共感を得るはずです。
たんに家族とどう過ごしたか、こんなことが起きた、どこで何を食べてきた、などで終わらず、そこからの気づきも含めた内容にすることがポイントです。
なお、これもいうまでもありませんが、家族の話はあなた自身のプライベートなことになるので、名前や学校名の掲載などには細心の注意をはらいましょう。
ニュースレターでは自身の仕事に対する姿勢なども書くと興味を持ってもらいやすい
BtoBのニュースレターであれば、自身の仕事に関することを伝えていくのもアリです。とはいえ、現在進行中のプロジェクトや、取引先名など具体的な表記はNGです。「IT関連企業」「自動車メーカー」といった書き方をしましょう。ただ、「パートナー企業の紹介」といったコンテンツは好まれますので、連載物として検討する価値は十分あります。
仕事関連で1つオススメなのが、「影響を受けた本」「購読中の本」などの紹介です。「七つの習慣」「マネジメント」など著名な本だとしても、いつぐらいに読んでどのように影響を受けたか、最近読んだ本のどこがおもしろかったかなどは、購読者の多くもビジネスシーンで活躍している人たちですので興味を引きやすい事柄です。「私の○○時代」など、過去の仕事での出来事を振り返るようなコンテンツを作っても面白いでしょう。
ちなみに私は、「ザ・エージェント」というトム・クルーズ主演の映画が昔から好きです。基本的には、トム・クルーズと、ブレイク少し前のレニー・ゼルウィガーのラブロマンスなのですが、
仕事への姿勢が描かれていて、たまに観たくなります(^^)
ニュースレターの文体は柔らかく。ですます調がおすすめ
ニュースレターは全体的に読みやすくなくてはいけません。硬い文面だとお客様も肩肘張ってしまいます。文体は「だ、である調」ではなく、柔らかい「ですます調」で書くようにすることをおすすめします。
内容ももちろん柔らかめにしましょう。小難しい話ではなく、一息つけるような日常的なことでもOKです。「こんなこと書いてお客様は興味を持つのかな?」と考える方は多いですが、お客様は意外と読んでくれています。もちろんその際は、ビジネスに少し関連した話題に置き換えるとベターです。
複数号発行した後に、お客様を訪問してみてください。お客様からニュースレターの話題をしてくることも珍しくありません。
まとめ:ニュースレターで自己開示することが効果的。ただし内容には注意を払おう
ニュースレターで大切なのは自分を伝えること。そのためには自己開示が欠かせません。ニュースレターは、嫌味なくあなたのことを伝えられる絶好のチャンスと捉えましょう。
自己開示のポイントは「オープンであること」です。
そして、「自分は別にたいしたことやってないし」という考えを手放すことです。自分では平凡に感じることでも、それは相手から見たら興味を引かれることかもしれませんし、共感できる事柄かもしれません。ただし、繰り返しになりますが政治的なことや宗教、個人の趣味に寄りすぎないなど、掲載内容には注意しましょう。
あなたのことを知ってもらい、人柄を伝えることが大切ですので、ニュースレター作成の際は、ぜひコンテンツに取り入れてみてください。一方で、個人情報をオープンにすることにはリスクがあります。個人を特定され過ぎないよう掲載する内容には気をつけましょう。